
A.摩擦との戦い~オイルレスの世界~
プラスチックは歯車やローラー、軸受けなど、動く機械部品に
たくさん使われています。これらの部品は、軽く動くことと、
何回動かしても摩耗しないことが求められます。
こうした性能を...
「摩擦摩耗特性」と言います。
プラスチック、特に分子間力の強い結晶性のプラスチックは
摩擦摩耗特性が優れており、いろんな部品に使われています。
プラスチック製の機械部品は、金属製部品に比べて安価で
軽いため、さらに過酷なところで使いたいという要望が強いのです。
そのためには、金属製部品で行なわれているように、潤滑油を
塗れば良いのですが、定期的に油を塗るのは大変です。
そこで...
潤滑油をプラスチックに混ぜ込んでしまうことが考えられました。
ただし、プラスチックと潤滑油は簡単に混ざらないため、様々な
工夫がこらされています。例えば、コンパティビライザーのような、
プラスチックにも潤滑油にも親和性のある物質を添加するのは、
その一例です。
また、柔らかくてあまり強くないのですが、摩擦を減らす性質の
プラスチックがあります。例えば、ポリエチレン、フッ素樹脂(テフロンなど)、
シリコーンなどがその例です。このようなプラスチックを使って
一種のアロイを作ると、摩擦摩耗特性が改良できます。
添加されたプラスチックは柔らかいため、摩擦により摩擦表面に
引き伸ばされ、部品同士が直接接触することを防ぐ役目をします。
このような努力によって、プラスチック製機械部品の使える範囲は
着実に拡大しています。
特に家庭用品では、注油をする必要がないことが大歓迎されています!
