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プラスチックとは :上級編

2008/04/02
Q:導電性高分子とはどんな材料でしょうか?

A:字のごとく電気を通す性質(導電性)をもつ樹脂を 導電性高分子(樹脂)と
いいます。

樹脂材料は、電気・電子材料として、非常に多く使用されていますが、
そのほとんどは、電気絶縁性=電気を通さない性質を利用したものです。

では、電気を通す=導電性の高分子は、どうなっているかといえば、電気
絶縁性のポリマーの中に、導電性物質を分散させて、電気を通す性質を
持つ樹脂材料をつくり、その性質を必要とする分野で使用しています。

また、複合材料ではなく、高分子自身が導電性の性質を持つ樹脂も
開発されています。

  □1960年代・・・導電性を持つ電荷移動錯体等の低分子有機物の発見

  □1977年・・・ドーピングされたポリアセチレンが導電性を持つことが発表される。

  □1990~現在・・・ポリマー電池等の様々な製品の開発が進められています。


 ※ドーピングについて

  π電子共役系高分子は、絶縁体または、半導体であるが、これに適切な
  ドーパント(電子受容性もしくは電子供与性試薬)を加えることにより、
  導電性を示すようになる。この手法をドーピングいいます。
  その手法には、①化学的ドーピング、②電気化学的ドーピングの2種類
  があります。
  


○導電率について

 導電率は、電荷を運ぶ電荷担体(キャリヤ)の数(n)、電荷(e)、
 移動度(μ)に関係しており、

 導電率=Σn・e・μ で表されています。


 動電機構は、キャリヤの種類によって決まっており、以下の2つがある。

  ①電子伝導(電子、正孔)  ②イオン伝導(イオン)


○主な導電性高分子について

①π電子共役系高分子(電子伝導)
 
 π電子雲が、重なって高分子主鎖に沿って連続的なπ結合が形成され、
 電子移動と同等の挙動を示すもの。 

 □合成法
  ①化学重合
  ②電解重合
  ③固相反応


 □特徴
  一般的に、内部エネルギーが低く剛直な分子構造のため、不溶不融性で、
  成形加工性が悪い。
  電解重合によるポリマーは、フィルム状のものができる。


 □主な用途
  ・二次電池
  ・コンデンサの電極  など


②光導電性高分子

 □特徴
  光が当たらない状態では、絶縁体であるが、光が当たった場合は、導電性
  を示すという性質を持っています。

 □主な用途
  ・コピー機(電子複写機)の感光体
  ・レーザープリンターの感光体
  
  ※今後、太陽電池、オフセット印刷版等への応用が検討されています。


③イオン導電性樹脂

 □特徴
  高分子固体電解質と呼ばれるものは、容易に薄膜が作成でき、軽量かつ
  高エネルギー密度の高い電池ができる。
  
  ※電解液を使用しない固体電池の場合、液漏れがない、温度上昇による
   可燃性ガスの噴出が少ない、積層による高電圧を取り出すことが可能
   であり、自由な形状の固体電池をつくることができます。

 □主な用途
  ・固体電解質電池
  ・コンデンサ
  ・各種センサ-

  ※今後、光電池(太陽電池、光二次電池)、エレクトロミック素子等へ
   の応用が検討されています。


次回は、生分解性樹脂について見てみましょう。


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