
A:ではペースト技術について見てみましょう。
ペーストレジンを用いた成形加工方法を、ペースト技術といいます。
○ペーストレジン
主に乳化重合法でつくられたPVC樹脂(塩化ビニール=塩ビ)で、
粒度0.1~2μm程度の微細な球の形をした粒子の白色の粉末。
□ペーストレジン+可塑剤 ・・・混合
↓
↓=>レジン粒子が可塑剤中に分散浮遊する
↓
ペースト状態 = プラチナゾル
□プラチナゾル
・基本成分:ペーストレジン、可塑剤、安定剤
+充填剤、顔料等
・配合:せん断効果の高い混合機を使用する
・脱泡処理:減圧かで行う
・配合比率:可塑剤が多ければ、軟らかくなる
プラチナゾル
・常温=液体状態
↓
加熱・・・レジンが軟化→レジン粒子内へ可塑剤が浸透分散ずる
↓
・ゾル状からゲル状へ変換する
※ゲル化が完全であれば、ペーストは流動しなくなり、
軟らかいが強靱な弾性体となる。
☆この現象=セットと呼ばれています。(最適温度:約175℃)
○ペーストレジン用いた加工
①ペーストコーティング
・需要の半分程度を占める。
※主な製品:ビニルレザー
<工程>
1.紙や布の長巻き基材(ウエブ)を用い、コーティングヘッドへ送る。
2.ウエブにペーストを塗布する。
3.溶融炉に通し、塗膜をゲル化させる。
4.必要に応じてエンボスロールにかけ、彫刻模様をつける。
5.冷却
6.巻き取り
②ディッピング
・浸漬方式の総称
A:ディップモールディング B:ディップコーティングがあります。
A:ディップモールディング
<工程>
1.製品の金型をペーストの浸漬→引上
2.型に付いたゾルを加熱でゲル化
3.型から取り外す
B:ディップコーティング = 浸漬塗装とも呼ばれる
<工程>
1.実際の製品をペーストに浸漬→引上
2.付着ペーストをゲル化
※主な製品 :布製手袋、ペンチの握り部分、長靴、釣用疑似えさ 等
③注型
金型にゾルを注入し、型を加熱し、ゾル化して製品をつくる方法。
※主な製品 :造花、釣用疑似餌 等
④スラッシュ成形
<工程>
1.型にゾルを満たす
2.型を加熱し、型に接したゾルをゲル化
3.型を逆さにして、ゲル化していないゾルを取り出す
※ゲル化の厚みは、型の温度と時間によって調整できる
4.予定の厚みになった後、再度加熱炉で加熱
5.水冷
6.型から取り出す
※主な製品 :玩具、人形、靴、自動車の内装部品 等
⑤回転成形
中空品を成形する方法の1つです。
他の方法ではできない完全に密閉された中空製品ができます。
※主な製品 :ボール、果物のモデル 等
☆環境問題からPVC(塩化ビニール)を含まないアクリルペーストも
現在開発されています。
次回は、粉末技術について見ていきましょう。