
A.グリーンプラ(生分解性プラスチック)の今後の課題
前回、生分解性プラスチックが"環境問題"に対して、どれだけ貢献する
プラスチックなのか、という点についてお話しました。しかし、そんな優れた
プラスチックでも、まだまだ課題は山積みです。
生分解性プラスチックが分解されると、最後には炭酸ガスと水蒸気になり、
大気中に放散されます。つまり、地球温暖化の原因物質になるのです。
したがって、生分解性プラスチックといえども、完全に無公害というわけでは
ないのです。
①分解の結果、地球温暖化の原因となる炭酸ガスを放出する。
また、用途に制約があるのも課題です。特に廃棄量の多い食品包装には
使用できません。食品包装用材料は腐敗の防止、つまり微生物の遮断を
目的としています。一方、生分解性プラスチックは微生物によって分解されます。
つまり、微生物の遮断ができないのです。食品を包装しているときは細菌の
侵入を遮断し、廃棄されると細菌が分解するといった、都合の良い材料は
まだ開発できていません。
②微生物の遮断ができず、食品包装に使えない。
③エンプラの一種なので、コストが高い。
このように見てくると、生分解性プラスチックが活躍できる場は残念ながら、
そんなに広くありません。つまり、屋外に不用意に廃棄されたものが、いずれは
分解し、やがて消失するという機能の利用に限られてくるのです。ですが、
環境を重視する社会で、不用意な廃棄はそもそも許されるべきではなく、
こうした行為のために、余分のエネルギーやコストをかけることも好ましく
ありません。また、分解の結果生じる温暖化ガスの負荷も考えれば、環境に
優しいプラスチックになるまで、まだまだ時間がかかりそうですね !
