
A:では摩擦と摩耗について見てみましょう。
○摩擦・・・2つの物体が互いにその表面を接触しあって相対運動(関係運動)
をを行う場合、その接触面の間には、互いの運動を妨げようとする
抵抗が発生することなります。
この現象を『摩擦(friction)』と呼びます。
また、この時に発生する抵抗力を『摩擦力』と呼びます。
○摩耗・・・2つの物体間に摩擦が起こると、接触している面は、その材料が少しずつ消耗していきます。
この消耗することを『摩耗(wear)』と呼びます。
☆接触して滑りあう2つの物体で、摩擦力が生じ、長時間摩擦を繰り返すと
表面は削られ、摩耗をおこす
↓
このような現象・・・・・【トライポロジー】と言います。
○静摩擦と動摩擦について
静摩擦抵抗 :静止の状態から運動状態にうつる時
傾斜面上に物体をおき、その傾斜角度(θ)を徐々に上げていった場合に
物体が滑り始める時の摩擦抵抗を、静摩擦抵抗といいます。
※傾斜面に垂直に働く力=P、 摩擦抵抗=F 傾斜角度=θ(摩擦角度)
μ=F/P tan θ μ=摩擦係数と呼ばれています。
動摩擦抵抗 :運動中の時
摺動あるいは、回転運動中に起こる摩擦抵抗のことで、摩擦面の圧力、
摩擦速度、摩擦面間の潤滑剤の有無、種類で異なってきます。
○樹脂の摩擦摩耗機構
① アブレーシブ摩擦摩耗機構
・ざらざらな面で滑らせる
→硬い表面の凸部が相手表面を掘り起こしたり、変形して滑る機構
② 凝着摩擦摩耗機構
・平滑面で滑らせる
→接触面の凝着部で生じる樹脂の摩耗粉から潤滑作用をうける
→摩耗粉に滑りを妨げられる
◇樹脂の摩擦係数は、非常に広い範囲にわたっています。
2~3(ゴム)・・・・・・・0.04(フッ素樹脂)
摩擦の条件(温度、滑り速度等)によって大きく変化します。
◇樹脂の摩耗は、摩耗機構によって大きく異なります。
アグレーシブ摩耗・・摩耗量は破断に要するエネルギーの逆数に比例する
凝着摩耗・・比摩耗量は、表面温度と深く関係しています。
では次回は、熱的性質について、見てみましょう。